ブランドリニューアルでCPA3分の1、広告費用対効果は1000%に!自分たちの存在意義を決めた抜本的プロジェクトの全貌
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梅田 氏
合同会社DMM.com
井上 氏
合同会社DMM.com
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南坊泰司
株式会社manage4代表取締役/マーケティング・ディレクター
合同会社DMM.comが運営する「DMM.make 3Dプリント」は、個人クリエイターや法人向けの3Dプリントトータルプラットフォームを運営しています。 「DMM.make 3Dプリント」は、60を超える同社の事業の中でも、設立から11年という長い歴史を持っています。しかしここ数年は、事業としての成長が足踏みをしている状態に。 弊社の代表取締役/マーケティング・ディレクターの南坊泰司は、同事業のリブランディングプロジェクトを支援しました。
ゴールまで完走してくれる伴走者を求めていた
本プロジェクトは、梅田さんが3Dプリント事業部へ異動後に発足させたとのことですが、あらためてプロジェクトをご依頼いただくまでの経緯をお伺いします。
まず僕がこの事業部にきた背景からお話しすると、当時事業部として伸び悩んでおり、この停滞期を抜け出すためのテコ入れとして自分が事業部長として配属されました。
異動後、自分の目で事業部内部を見てみたところ、自分たちは何者なのか、そしてお客さまは誰なのか、という事業の土台となる部分が曖昧なまま、事業を行なっている状態であることが判明しました。
このままでは事業戦略を立てるどころか、チーム全員で同じ目的を持ってビジネスをすることすらできないと。この課題を解決することが最優先だと判断し、プロジェクトを立ち上げることにしました。
まさに0からの立て直しだったということですね。梅田さんの異動からプロジェクトの開始までの期間はどのくらいでしたか?
事業部長への就任が2021年の4月、南坊さんへの依頼がその年の12月でした。
就任から半年ほどは課題解決に取り組むための最低限の準備として、事業部の現状を洗い出しをしながら、課題解決に最適なパートナー探しをしていました。
僕が異動してきたのは、プロジェクトが本格的に始動する1ヶ月ほど前。異動理由は、梅田と同様でした。
その時点で、事業部としての課題はおおよそ明確になっていました。中でも最大の課題は、やはり梅田が最初に感じていた、自分たちの目的とお客さまの定義が曖昧になっていたこと。
ビジネスを中長期的に継続していくためには、お客さまに選ばれる必要があります。そして、選ばれるブランドであることが条件です。
そのため、ブランディングという前提を押さえた上で、自分たちの存在意義とお客さまの定義を明確にすることを、プロジェクトの指針としました。
プロジェクトのパートナーの選択肢は多数ある中、私へご依頼いただいたのはどういったご理由があったのでしょうか?
数社検討しており、それぞれとコミュニケーションを取った上で南坊さんへの依頼を決めました。
最後まで我々と一緒にやり抜いてくれるかどうか、これを判断基準としていました。
僕は大学院で経営学を学んでいたのですが、そこでマーケティングとブランディングについて半年間みっちりと仕込まれました。そのときの講師の教えが自分の中に根付いていて。
マーケティングやブランディングは、一朝一夕でどうにかなるものではなくて継続することで確立される、という考えが僕の根底にあるのですが、南坊さんもそこを大事にしているなと感じました。そしてそこの考えが一致しているなら、最後まで一緒に走り抜けられるだろうなと。
あと、南坊さんを一言でいうと、まさに職人という感じです(笑)。目の前の課題に対して真摯に向き合ってくださる姿勢も我々にとっては魅力的でした。
お仕事を依頼していただいている以上、相手の役に立つこと以外に自分の存在意義はないなと思っています。そこで自分が目立とうとしたり、大きく見せたりしても意味がないなと。
その心意気を、話していて感じました。これまでの実績を見ても、ずっと己の力で結果を出し続けてきたのだなと。
今回のプロジェクトに対して、私にどういったことをご期待いただいていましたか?
依頼した時点で半年以上このビジネスのことを考え続けていたのですが、それでも自分たちのことを言語化できなかったんです。
そんな状態の我々を、客観的な視点からゴールまで導いてくれることを期待していました。
あとはもう1つ。ビジネスを行う組織というのは、あくまで人の集合体です。そのため、僕と井上だけでなく、チーム全員が納得感を持てるアウトプットにも期待していました。
徹底したヒアリングから見えた、3Dプリント事業部の価値
今回のプロジェクトでは、まずはお客さまへのヒアリングのフレームを定義し、入念に行いました。貴重なお客さまの声を聞く機会になりましたが、いかがでしたか?
予想以上に事業に対する好意的な意見をいただいて驚きました。
この事業があったおかげで生活が変わったとか、むしろなくなったらビジネスが成り立たなくなってしまうといった意見もあって。
あのときはお客さまのことが全然見えていなかったんだなと、メンバーみんなで反省しました。事業そのものに対する評価でもそう思ったのですが、それ以外の部分でも貴重な意見をいただいたんです。
自分たちとしては、我々の強みはIT企業であることだと思っています。IT企業としてのノウハウがあるから、製造業を本業としている企業と比較してWebサイトなどでより手軽に3Dプリント体験を提供できる、というところがこの事業ならではの強みではないかと自負していました。
その反面、手軽さを押し出すために、手厚いフォローはある程度削ぎ落としていた認識でいました。にもかかわらず、サポート体制を評価いただいている意見もあったんです。
自分たちが強みだと認識していなかった点もお客さまから評価してもらえているのだと、ヒアリングを実施したことで自覚できました。
皆さんにとっては当たり前になっていて、気がつけなかったのかもしれないですね。私も初めて打ち合わせをしたときに「これだけ意義や価値のある事業なのに、なぜここまで自社での評価が低いんだろうか」と不思議に思ったくらいです。
当初は一部のメンバーが担当するのかと思っていたのですが、できるだけ多くのメンバーが参加するべき、と南坊さんからご意見をいただき、事業部のメンバーをエンジニアまで総動員して、最終的には60名以上のお客さまに話を聞くことができました。
各メンバーが直接お客さまの声を聞くことで、最終的な結果に対して全員が納得感を持てるようになります。
今回のプロジェクトではミッションやパーパスなど、言葉でのアウトプットを目指していました。しかし、限られたメンバーで進めたプロジェクトから生まれた言葉だけをメンバーに伝えても、期待する結果には繋がりません。
最終的なアウトプットとしての言葉以上に、そこにたどり着くためのプロセスこそが大切。
お二人が先頭に立ってメンバーを巻き込んでくれたからこそ、全員が今回のプロジェクトを自分ごととして捉えるようになったはずです。その状態に辿り着けたことで、アウトプットされた言葉に大きな意義が生まれました。
プロジェクトを開始してまず最初に、このプロジェクトを行う目的・ブランドとは何かをメンバーにレクチャーしていただいたのも結果に繋がった要因だと思います。
僕や井上は、まだまだ事業部の中では新参者でした。そんな人間がいきなり前に立って一方的に色々伝えようとしても、メンバーからしたらピンとこないじゃないですか。
だからこそ、最初にプロジェクトの目的を共有して、全員が同じ方向を見て進める状態をつくってもらえたことが大きかったなと感じています。
依頼内容を踏まえて、プロジェクトの目的を共通言語として統一する必要があるなと思ったんです。
お客さまのことがわからないならまずは直接話を聞いて、お客さまのことを考えることを文化にする。そこで得たものを踏まえて、ブランドをつくり上げていく。ブランドの大枠を構築できたら言葉に落とし込む、というスリーステップで進めることにしました。
このステップがあったおかげで、メンバーのプロジェクトに対する熱意がどんどん高まっていきました。
最初は乗り気ではなかったメンバーも、アウトプット会を開いたり、ヒアリング内容の言語化を協力して行っていく中で、発言が増えていきました。人によっては、普段のコミュニケーションでは見られなかった姿を見ることもできたり。
間違いなく、プロジェクト前と後とではチームの雰囲気が変わりました。プロジェクトの副産物にしては大きすぎるものが手に入りましたね。
とはいえ、こういった作業は全メンバーにとってはじめてのことだったので、着地がどうなるかまでは読めなくて不安な気持ちはありました。プロジェクト後半は「もう南坊さんに賭けるしかない」が合言葉になっていましたね。
信じていただきありがとうございました(笑)。
私から見ても、メンバー全員の熱量はすごいなという感じでした。熱量が高まったからこそ、皆さんからたくさんのフィードバックをいただくことになって、今だから言えることですが、アウトプットとしてまとめるのは苦労しました。
いろんな立場からの意見を調和させつつ、チームを動かせるだけのパワーがある言葉に落とし込むのは簡単ではなくて。あまり丸くしようとすると、指針にはなれないような弱い言葉になってしまいますから。
苦労いただいただけの価値がある言葉になりましたね。
最終的な着地として、「ミッション」「パーパス」「ビジョン」という内部へ向けた言葉と、「スローガン」「ステートメント」という外部に向けた言葉が生まれました。
予定よりスケジュールは延びましたが、それだけ全員がこのプロジェクトと向き合った結果。期待以上のアウトプットと予想外の副産物までいただけて大満足です。
ブランドを確立するための土台ができた
あらためて、今回のプロジェクトが3Dプリント事業部に提供できた結果を教えてください。
定量的な側面でいいますと、今回のリブランディングプロジェクトを軸に置いて実施した、「システムリニューアル」、「マーケティング戦略の立案・実行」の結果、リニューアル前と比べ、CPAが約3分の1に、ROASが約1,000%となりました。この結果は、はじめの一歩である、「私達は何者で、誰がお客様なのか」を言語化、定義したからにほかならないと考えています。
僕の目から見ていちばん変わったなと思うのは、お客さまとのタッチポイントでの意識です。
お客さまとの打ち合わせや商品を開けてもらう瞬間、今までは着目していなかった1つ1つのタッチポイントにこそ、こだわらなければいけないということをみんなが自覚しました。
タッチポイントの蓄積によって、お客さまの中にブランドイメージが出来上がっていく。そのことがわかったおかげで、コミュニケーションをとる時の意識だったり、ダンボールテープをDMM.make 3Dプリント独自のものに差し替えたりと、細かいところまで意識を持つようになりました。
ブランドの確立や世間への浸透には、時間をかけることが大切ですから。
指針になる言葉はできましたし、皆さんのプロジェクトへの前向きな姿勢を見ていても、もう心配はないかなと思っています。
僕は今回作ったミッションの「誰もが3D printingを使いこなせる世の中を作る」が大好きで、今でも言い続けています。すごく体力がある言葉です。
3Dプリントは、アディティブマニュファクチャリングと呼ばれる技術の1つで、経済的合理性や環境負荷の面を考えても、今後の製造業において欠かせないものになるのは間違いありません。
しかし日本は世界の2%しかシェアが取れていない。間違いなく価値がある事業であるにもかかわらず、一歩踏み出せていないのが、今の日本の製造業の現状です。
だからこそ我々が担うしかない、という想いがこのミッションには100%落とし込めています。そして今だけではなくてこれからずっと、意味を変えず、価値を落とさず言い続けられる言葉だと思います。
梅田さんと井上さんが、全事業部メンバーを巻き込んでくれたおかげで、単にパーパス・ミッション・バリューといったアウトプットを出すだけでなく、事業部全体の意識変革に道筋をつけられたこと、そして文化をつくりあげることができたんだと思います。
それは、南坊さんがずっと伴走し続けてくれたからこその結果です。
どんな場面のコミュニケーションでも、ただ一方的にこれをやりますではなく、こちら側が腹落ちするまで説明していただいたからこそみんなを巻き込むことができ、ここまでの結果を生み出せました。
僕が事業部に異動してきたときと今とでは、事業部の雰囲気も事業への想いも全く違う状態になっています。
最初はどうなることかと思っていましたが、南坊さんに依頼したおかげで、事業部を変えるほどの結果をいただきました。
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